yabusameyamaのブログ

野草を見続けて40年草花にレンズを向けて好きなように写真を撮る

我流素人の生け花

今日の生け花・その前に・・・・・
  

21年前に書いたブログ「自然に学ぶ」から



2001.09.26
ギフチョウの保護は必要か?

春の女神のギフチョウは日本独特の蝶で大変美しい。日本の蝶の内ストレートに県名が付いた蝶はギフチョウとナガサキアゲハだけ。最近は地方自治体で保護条例を作っている所が多い。はたして採取禁止をして保護するだけで守れるのだろうか疑問に思う。人間が採取するのは知れている。ギフチョウが少なくなった原因の第一は環境の変化だろう。ギフチョウが生育する場所は人間の生活区域と重なる部分が多い。いわゆる里山と言われる所だ。里山の雑木林の木は切られて炭や、しいたけの原木として利用される。切られた場所は陽が当たり食性のカンアオイが生育し、ギフチョウの数も増える。やがて切られた樹木の根元から生えた新しい枝が覆い尽くす頃には他の場所へ移動している。このサイクルがギフチョウの繁殖を助けてきた。しかし、最近はこのサイクルが崩れ、雑木林は杉林に変化したり、宅地造成されてしまった。ただ蝶だけを保護しても環境の整備も同時にしなければやがてギフチョウも消えてゆく運命にあるのではないだろうか。かって奈良春日山で国の天然記念物として保護してきたはずのルーミスシジミが春日山で絶滅した例がこれを物語っている。



追記
ギフチョウは私の小学生の頃は生活の中に深くかかわっていた。自宅で多くのギフチョウを飼育し、多い時には100匹以上を飼育していたこともある。又6年生の頃だったと思うが
小さな水槽で卵から育て翌年に羽化させて又中に植えていいたヒメカンアオイに産卵させることに成功した。当時では誰もやっておらなかった様で私が初めてだったらしい。これが当時私の昆虫の師でもあった名和昆虫博物館の館長だった名和秀雄氏のコメント付きで朝日新聞に掲載されたことがある。
中学生3年になると受験を控えて昆虫採集は辞めざるを得なくなった。成人してからは昔が懐かしく以前ギフチョウを採取していた山をよく見て歩いた。ある時、東海自然遊歩道を造るためにギフチョウの生育地の林の木が伐採された。その中を歩きヒメカンアオイの葉裏を見てみたら真珠のようなギフチョウの卵を見つけた。恐らくこのまま開発されればこの辺りからギフチョウは消えるだろう。遊歩道が完成してから行ってみた。
かってヒメカンアオイが生えていたあたりはすっかり整備され
ヒメカンアオイを見ることはなかった。ギフチョウの保護は大切だが人間が捕獲するのはそれほど多くはないがどこの自治体もギフチョウの捕獲は禁止してもカンアオイが生える里山の保護には力を入れてはいない。



今日の生け花
マサキの実がはじけてきれいな種が顔を出し始めたので使ってみる。今回もあっさりと根元にはヤブランと小菊1輪とカラスウリ。


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