今日のお茶
今日のお茶・その前に・・・・・
(久しぶりのお茶)
21年前に書いたブログ「自然に学ぶ」から
2001.09.19
トリカブト
トリカブトで思い出されるのはこれを使った殺人事件だ。日本の野草ではもっとも毒の強い植物で知られる。園芸の世界ではトリカブト又は花トリカブトで通用し、野生のトリカブトは山トリカブトとして分けているようだ。植物学の世界ではそんなに簡単にはいかないようだ。この仲間は日本では約30種程知られ地域差が大きく専門家でも区別が大変難しいそうだ。野生種の花は青から紫であるが、園芸種には白花もある。春の新芽時にはニリンソウと間違えて中毒を起こすことがある。慣れれば間違えることは無いが、葉はよく似ている。トリカブトの葉には照りがあり円錐形の硬い球根をもつ。この球根は毎年新しい球根に更新される。猛毒ではあるが漢方薬の世界では「ブシ」として中国から大量に輸入される。少量では薬となり大量では毒となる。薬と毒は紙一重のいい例だろう。
追記
一般に山トリカブトと呼ばれる植物はそんなに珍しい物ではなくやまではよく見られる。岐阜県山間部ではいたるところで見ているが春は新芽、開花期には花を、花後の蒴果とその時期ごとに見るのは違うが一目で山トリカブトとわかる。
春先にはよく山菜取りでニリンソウと間違えられことがあるようだ。北海道のトリカブトの根の毒は強いようでアイヌはヒグマを狩る時に矢の先にこの毒を使ったと聞いているがならばこの矢に当たったクマはすぐ死ぬか?そうではないようで何本もの矢に当たれば弱るようでそれを多くの人が襲って倒していたと聞く。トリカブト殺人事件は今でもよく覚えている。犯人は神谷という苗字だったと思うが沖縄への新婚?旅行中にこの毒を濃縮した物をカプセルに入れて飲ませたようだ。犯人がトリカブトの苗を大量に確か福島県の園芸店で購入していたことが決め手の1つとなったとか。
よく物の本にはトリカブトの葉を触ったらすぐに水で手を洗うようにと書いてあるものもあるが葉を少々触ったくらいでは身体には影響はない。
岐阜県山間部で春先にご婦人お二人がトリカブトの葉を手で触れて「この植物何でしょう」とご覧になっていたので「トリカブトですよ」と教えてあげたら慌てて近くの谷水のあるところへ走って行かれた。葉を口に入れない限り手で少し触れたくらいでは問題ないがトリカブトイコール猛毒という考えの方は多いだろう。
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お菓子
大垣 金蝶園 「龍田姫」
茶碗
京楽焼 佐々木松楽氏作
赤楽茶碗
佛語
比叡山 天台宗第253世天台座主
山田恵諦師書
「道心之中有衣食」
天台宗の開祖、最澄が残した言葉「道心の中に衣食(えじき)あり衣食の中に道心なし」。仏道を究める心があって、
その後に着物や食べ物は付いてく。