yabusameyamaのブログ

野草を見続けて40年草花にレンズを向けて好きなように写真を撮る

我流素人の生け花

今日の生け花・その前に・・・・・
  (お茶はしばらくお休み)


21年前に書いたブログ「自然に学ぶ」から



2001.07.25
夜の貴婦人

夜咲く花の代表は何といっても月下美人が一番有名だろう。夜のほんの数時間だけあの美しい姿を見せてくれる。咲き始めるとカメラを構えて花の前でじっと待っていたこともある。開花時期には必ずマスコミの話題として取り上げられる。しかし、日本にはもっとすばらしい夜の女王がある。余りにもありふれているので話題にもならない。それはカラスウリだ。これほど繊細で芸術的な花は長年花を見てきたが知らない。純白のレース模様の花を夜咲かせ朝にはしぼんでしまう。なぜこの花が園芸化されないのだろう。葉が大きいのが欠点なのかツルが長すぎるからだろうか。もし園芸化されたなら朝顔のように行灯作りにし、真夏の夜を楽しむことができる。たった一夜の貴婦人ではあるがあとで出来る実(うり)は生け花として利用される。又種は財布の御守りに使われる。夜に咲く花はほとんど白花だが何故夜に咲くのか。夕顔、夜顔も白い花。やはり闇夜では白が一番目立つ。しかし、誰に見せるために夜に咲くのか。
花が待っている昆虫は受粉に欠かせない夕顔別当という蛾の一種。だから闇夜で一番目立つ白花でなければならない。同じ仲間にキカラスウリ、オオカラスウリ等がある。キカラスウリの根からは赤ちゃんの時必ずお世話になった汗も止めのテンカフン(天瓜粉)が作られる。





追記
花は夕方日が沈んだ頃から咲き始め未明には閉じる。
闇の中で咲く烏瓜の花を見る機会は少ないがオレンジのよく目立つ実は田舎にいれば竹林、雑木林の縁で上からぶら下がっているのは1度は目にしているだろう。私の住む町には雑木林や竹林は多く車で走っていてもよく目に入る。秋には必ず生け花の材料として使うがどうしても生け方は決まってしまうので2回ほど使うだけで止める。もう少し使い方はないか考えても思い浮かばない。生け花が終われば実を開いて中から種子を取り出すがこれがなかなか厄介。種の周りには粘性があるしつこいものがついており水の中でもみ洗いするが簡単には取れない。ようやく黒い種子だけにして紙の上に並べて乾燥させる。翌朝には黒い実は
こげ茶色に変色する。これが大黒様の打ち出の小槌に似ていることから財布のお守りに利用する。ご利益があるかどうかは知らない。





今日の生け花
再度美男カズラ。
前回の実のなっている所とは違い養老山脈裾野の雑木林に多数の実を見ることが出来る。前回の実は少し熟していたが今回切ってきた実はまだ本格的には熟していないのできれいな色をしている。無数に見られるがそんなに取ってきても仕方がないので画像のものを切ってきた。



この枝を使い3杯生けてみた。美男カズラは少し実が重くその割には枝は細く柔らかい。そのために吊り花花器や長い花器に下向きに生けるには使いやすい。しかし、今回はあえてそれを避けて生けてみた。
その1杯目は水仙を使う。少し枝がしっかりしていたのであえて立てて使う。先端だけ残し枝の途中の葉や実は落とし空間を作ってみた。


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