yabusameyamaのブログ

野草を見続けて40年草花にレンズを向けて好きなように写真を撮る

面白い野草

野に咲く不思議な花・その前に・・・・・


久しぶりに伊集院静氏の人生相談「悩むが花」の1つを載せてみたい。
氏の発言は相当強烈でバカ・アホは当たり前で少し発言は言い過ぎではないかと思っていたが最近は少し発言がおとなしくなった。また、常識的な発言も目立つようになった。
何があったのか?読者から恐らく抗議や非難が出たのではないか。
今回はその中間辺りの回答かな?






面白い野草
植物の世界には一風変わった物がある。進化の過程で得た知恵だろうか?
私が40年ほど前に伊吹山の麓の春日谷の林道奥で足元に生える黄色い花をつける植物に出会った。その時は初めて見る花で名前は分からなかったが一風変わった花を付けていた。

調べてみると「カラスノゴマ」という植物だった。今はアオイ科カラスノゴマ属に分類されるが当時はシナノ木科だった。
さて、何が変わっているか?
画像を見ていただきたい。中央に長く飛びだした雄しべのようなものがある。しかし、これは雄しべではなく仮雄しべと呼ばれるもの。雄しべは奥の花びらの付け根辺りに見える短い物。




仮雄しべと呼ばれるものを持つ植物はたにもあり野草で有名な「ウメバチソウ」にもみられる。しかし、カラスノゴマの仮雄しべとウメバチソウの仮雄しべの機能は全く違う。カラスノゴマの仮雄しべには花粉を出す機能を持つがウメバチソウの仮雄しべには花粉を出す機能は全くない。
他にも仮雄しべを持つ植物は何種類もあるが花粉を出す機能を持つ植物は唯一カラスノゴマだけ。
どちらの植物も進化の過程で生育環境によりこの機能が必要か必要でないかに分かれてきたのであろう。
それではカラスノゴマの仮雄しべの機能は何か?3つほど考えられる。
1,昆虫にメシベを注目させる
2,仮雄しべは花粉が大量にあり、昆虫が近づくやすくし花

  粉を他の花に運ばせる(他花受粉)。                     
3,風の揺れにより自家受粉をしやすくする。


さて、この植物に初めて学名をつけたのは誰か?
幕末日本にいたシーボルト。そして共同申請者はドイツの植物学者ツッカリーニ。
    学名はCorchoropsis crenata Sieb. et Zucc. 

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