yabusameyamaのブログ

野草を見続けて40年草花にレンズを向けて好きなように写真を撮る

我流素人の生け花

今日の生け花・その前に・・・・・
21年前に書いたブログ「自然に学ぶ」から



2001.07.11
野生の菊がなくなる?

菊は日本人がもっと親しみ易い花だ。菊を知らない人はいないくらい生活の中に入っている。しかしほとんどは花屋さんで見る園芸品種。菊は交配が比較的楽で新品種が次々開発されている。野生の菊も自然交配があり雑種が比較的出来易い。朝日新聞が94年4月から週刊誌「植物の世界」を毎週一冊145回にわたり発売した。創刊号からしばらく読んでいた。素人が植物を勉強するにはもってこいの本だった。全分野の代表植物の写真と学問としての解説は大変わかりやすくいい勉強が出来た。最近最初から読み直しを始めた。第二巻に菊が特集してある。その中に面白い記述をみつけた。「園芸菊が野生菊を滅ぼす?」という記事だ。菊の染色体は2倍体から10倍体まであり自然界でも花から花へ飛び交う蜂達により容易に交配され雑種が誕生している。日本人はお墓へ菊をお供えする習慣があり、その花はほとんど花屋さんで買った園芸種だ。そのためお供えの花と野生の菊の間を虫達の媒介により交配されているのだそうだ。やがて野生種の遺伝子が園芸種の遺伝子に汚染され「種」としては滅んでしまうとの警告だった。かといっても自然の摂理に任せる以外有効な手立ては無いだろう。



追記
最近植物の本を読む機会は少なくなった。
いつも座ってパソコンに向かっている机の下を少し整理したら
1冊の本が出てきた。読んだのもすっかり忘れており改めて読んでみた。本の名前は「身近な雑草の愉快な生きかた」で稲垣栄洋という当時静岡大学大学院の先生が書かれた本。
身近にいくらでも見られる雑草と呼ばれる草50種ほどについて書いてあるが、読み返してみるとこれほど読みやすく、植物についての知識がなくても大変わかりやすく解説されておられる。いかに身近に見る植物が長い歴史の中でたくましく生き残ってきた秘密が大変わかりやすく解説されている。雑草と呼ばれながら何故雑草ととしてしぶとく生きているかはこの本を読めば大変よくわかる。
雑草と呼ばれる植物に少しでも興味がある方にはぜひ読んでいただきたい。筑摩書房2011年発行で税抜き700円。ネットで検索すれば中古本でも手に入る。





今日の生け花
県道南濃・関ヶ原線を少し脇に入った雑木林でまだきれいな色をした烏瓜の実が目に入った。しかもまだ葉が少し残っていた。早速車を停めて切ってきた。
4代目山田常山氏作のミノムシ型掛け花花器に垂らしてみた。
合わせた花はサツマノギクの花。



庭にもうずいぶん長くサツマノギクが植えてあり毎年今の時期になると満開になる。我が家のサツマノギクは園芸種で紅花で毎年紅花を咲かせるが今年は少し違う。株の1部から白い花が咲き始めた。サツマノギク本来の野生種は白花であるが紅花の園芸種が作出されている。今年になり突然先祖返りが始まったようだ。この現象はよく起こる。


長く庭で咲くサツマノギク


今年初めて咲き始めた白い花

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